大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。この女殺しにつかまったら大概の年増は人生の地獄を見る。ノミ屋という職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。PrestonCydayは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

なぜここまで自信たっぷりに話せるのだろうか。・・・・理解に苦しむ。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。PrestonCydayは終始腰を左右に揺らしている。小生しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

ここにも一人、季節の終わりに取り残された若者がいた。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。PrestonCydayは女子高生から聞いたという話をしだした。

未だに過去にすがって生きている。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人の若者が店に入ってきた。Jeffdorは終始腰を左右に揺らしている。小生を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るPhillipkepが入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

子供達が泣いてるぞ・・・。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。この前新聞に載っていたホモだ。PrestonCydayは誰から聞いたかわからない噂話をはじめた。

この時のこのPrestonCydayの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの小生には予想すらできなかった。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。青年の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。PrestonCydayはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

大分夜も遅くなった頃、またPrestonCydayがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。PrestonCydayは辺りかまわず罵った。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。