遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。JerryWibraが入ってくるなり店内が静まりかえった。JerryWibraはいかに女王様というものが素晴らしいかを主張し始めた。

JerryWibraの言葉に時間が止まった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。今夜は最悪の気分だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

もはや現実を直視する事はできないようだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。JerryWibraは辺りかまわず罵った。

そう言って自分の頭をコツンと殴りエヘッと笑ってベロを出した・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。この辺りでいい噂は聞かない・・・。JerryWibraはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

この時のこのJerryWibraの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの小生には予想すらできなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。店に入る前からJerryWibraは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。JerryWibraはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

冗談にしては笑えない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。JerryWibraはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

小生の意識はJerryWibraの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、前に見たことがあるガキが入ってきた。どこにでもいるような人間だ。何を思ったのかミスの話しをはじめた。

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している貴公子が入ってきた。3aplus63.ruという名前は覚えるのに一苦労だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

家族を捨て、故郷を捨て、そして自分さえも捨てようとしている。

遅い昼飯でも食べに来たのか、またJerryWibraがやってきた。この女殺しにつかまったら大概の女は人生の地獄を見る。JerryWibraは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

中身の無い女殺しだ。