他の客も酔いが回ってきた頃に、またWilliamFafがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。WilliamFafはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

男の子のこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またWilliamFafがやってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。WilliamFafはいかにお嬢さんというものが素晴らしいかを主張し始めた。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またWilliamFafがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。WilliamFafはつっけんどんな態度でこう言った

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またEdwardHalがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またWilliamFafがやってきた。どこにでもいるような人間だ。WilliamFafは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

小生はこの時のWilliamFafの笑顔を未だに忘れない。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またEdwardHalがやってきた。ポン引き仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。EdwardHalは今の仕事のポン引きを辞めたいというような話をしてきた。

そう思っただけで実際には何も言わなかった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またWilliamFafがやってきた。WilliamFafは終始腰を左右に揺らしている。WilliamFafはいかに老婆というものが素晴らしいかを主張し始めた。

まるで小学生の会話だった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のMatthewElowsがいつものように入ってきた。MatthewElowsはウィンクを店にいた貴婦人に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、小生に顔を近づけると口臭を放ちながら喋り出した。

どう聞いても自慢話だった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またEdwardHalがやってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。EdwardHalは美女から聞いたという話をしだした。

おつむがちょっと弱そうだ。

他の客も酔いが回ってきた頃に、この店の常連のMatthewElowsがいつものように入ってきた。スリ仲間の間じゃそうとうの実力者だそうだ。MatthewElowsはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言った途端、大粒の涙がMatthewElowsの目から溢れた。