大分夜も遅くなった頃、またStacyBekがやってきた。StacyBekは店内中の令嬢に投げキッスをし、StacyBekはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、見馴れない一人のオヤジが店に入ってきた。Elizabethelelmという名前は覚えるのに一苦労だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

子供達が泣いてるぞ・・・。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のWilliamSwawlがいつものように入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。

大分夜も遅くなった頃、またLloydSabがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。LloydSabは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

男の子のこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るStephenSicが入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。StephenSicはいかにセクシーダイナマイトというものが素晴らしいかを主張し始めた。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のWilliamSwawlがいつものように入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。WilliamSwawlはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldToiseがやってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。DonaldToiseは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のWilliamSwawlがいつものように入ってきた。WilliamSwawlはウィンクを店にいた乙女に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、WilliamSwawlはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

小生はこの時のWilliamSwawlの笑顔を未だに忘れない。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のWilliamSwawlがいつものように入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

世も末だ・・・。

大分夜も遅くなった頃、またDonaldToiseがやってきた。DonaldToiseはウィンクを店にいた乙女に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、得意万面で初恋の話をしだした。

まるで小学生の会話だった。