まだ日も高いうちに、この店の常連のMatthewVaXがいつものように入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

まだ日も高いうちに、この店の常連のMatthewVaXがいつものように入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。MatthewVaXはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

口を開けば愚痴しか言わない。

まだ日も高いうちに、割とよく来るMichaelCrokYが入ってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。MichaelCrokYは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

まだ日も高いうちに、またElliottbiocaがやってきた。Elliottbiocaは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。この男性が話すことといえばいつも令嬢の事だ。

そう言いながらも目線は先ほど店に入ってきた令嬢に釘付けである。

まだ日も高いうちに、またEdwardgreatがやってきた。言わずと知れたEdwardgreat団のボスだ。Edwardgreatはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけのミスターだ。

まだ日も高いうちに、またTobiaswoushがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。Tobiaswoushは思い出したかのようにこう言い出した。

何故、本当の自分を偽るのだろうか。

まだ日も高いうちに、この店の常連のClintonlewがいつものように入ってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

その横顔は若かりし頃のClintonlewの母親に瓜二つだった。

まだ日も高いうちに、またEdwardgreatがやってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。Edwardgreatは思い出したかのようにこう言い出した。

今ここに一人の神が誕生した。

まだ日も高いうちに、またEdwardgreatがやってきた。Edwardgreatは終始腰を左右に揺らしている。Edwardgreatはいかにレズビアンというものが素晴らしいかを主張し始めた。

それはここで言う事では無いと思うのだが・・・。

まだ日も高いうちに、またEdwardgreatがやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Edwardgreatは辺りかまわず罵った。

この未成年もたまには語りたいのだろう。