店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。DelbertInirmはウィンクを店にいた箱入り娘に送り（片目だけのウィンクはできないらしい）、DelbertInirmは一枚一枚時間をかけてゆっくりと妖艶に脱ぎ始めた。

・・・目が完全にイッてしまってる。

店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。DelbertInirmはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

口を開けば愚痴しか言わない。

店も賑わいを見せる頃、またPrestonCydayがやってきた。食えない・・・その手の人間だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

読者諸君にここでタネを明かそう。ジェントルマンはこの時重大な嘘をついていた。

店も賑わいを見せる頃、またPrestonCydayがやってきた。この前新聞に載っていた旦那だ。何を思ったのか令嬢の話しをはじめた。

要は小生にもキャッチセールスを薦めているのである。

店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。青年の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。DelbertInirmはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの青年だ。

店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。随分とご機嫌な様子だ。DelbertInirmはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

愛を捨てたDelbertInirmの言葉はあまりにも悲しかった。

店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。DelbertInirmはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

その横顔は若かりし頃のDelbertInirmの母親に瓜二つだった。

店も賑わいを見せる頃、何回かこの店を利用しているプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。Phillipkepは周りを警戒するようにこう言い出した。

店内の客全員がPhillipkepを優しい眼差しで見つめていた。

店も賑わいを見せる頃、またDelbertInirmがやってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。小生のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

まるで悲劇のヒロインだ・・・。

店も賑わいを見せる頃、この店の常連のPrestonCydayがいつものように入ってきた。この貴公子につかまったら大概の乙女は人生の地獄を見る。PrestonCydayは何を思ったか一冊の本を取り出し、小生に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

この貴公子もたまには語りたいのだろう。