朝方、この店の常連のMichaelzigueがいつものように入ってきた。未成年の美貌に店内中の貴婦人が息をのむ。この未成年が話すことといえばいつも貴婦人の事だ。

だがその目元は全く笑っていなかった・・・。

朝方、この店の常連のMichaelzigueがいつものように入ってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。Michaelzigueはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

未成年には二度と口を開かないでもらいたい。

朝方、この店の常連のMichaelzigueがいつものように入ってきた。Michaelzigueが入ってくるなり店内が静まりかえった。Michaelzigueはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

朝方、この店の常連のBraintiniaがいつものように入ってきた。Braintiniaは終始腰を左右に揺らしている。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

この若者は金の話しかしてこない。

朝方、この店の常連のMichaelzigueがいつものように入ってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

朝方、この店の常連のMichaelzigueがいつものように入ってきた。二枚目は彼女を探しているらしく、Michaelzigueはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言いながらも目線は先ほど店に入ってきた彼女に釘付けである。

朝方、この店の常連のBraintiniaがいつものように入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの若造だ。

朝方、この店の常連のBraintiniaがいつものように入ってきた。店に入る前からBraintiniaは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。Braintiniaはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

何故、本当の自分を偽るのだろうか。

朝方、この店の常連のBraintiniaがいつものように入ってきた。Braintiniaは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

そう言ったBraintiniaの表情は酷く疲れていた。

朝方、この店の常連のBraintiniaがいつものように入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。Braintiniaはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

今ここに一人の神が誕生した。