朝方、見馴れない一人の男性が店に入ってきた。JamesGaiskは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

自分の親から散々言われてきた言葉なのだろう。

朝方、またLindalapsEがやってきた。愛玩のバービー人形を片時も離さない。小生にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

この後、誰もが予想だにしない展開が！

朝方、見馴れない一人の坊主が店に入ってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

小生は無言で酒を注いでやった。

朝方、またLindalapsEがやってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。LindalapsEはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

何気ない台詞の中に秘めた凶暴性を感じる。

朝方、またLindalapsEがやってきた。こう見えても金には汚い。LindalapsEはつっけんどんな態度でこう言った

後半は殆ど聞いていなかった・・・・。

朝方、またLindalapsEがやってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。LindalapsEは1歩もその場を動こうとしなかった。

隣のテーブルで１人の貴婦人がLindalapsEの様子を見て笑っていた。

朝方、見馴れない一人の野郎が店に入ってきた。店に入る前からEleanorpagは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。女性から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

Eleanorpagの言葉にはどこか淫靡な響きがある。

朝方、見馴れない一人の男の子が店に入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

Williamwouffが他の客に悪戯を働かないよう注意が必要だ。

朝方、またLindalapsEがやってきた。LindalapsEが入ってくるなり店内が静まりかえった。LindalapsEはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

・・・完全に正気を失っていた。

大分夜も遅くなった頃、またLindalapsEがやってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。