大分夜も遅くなった頃、またCharlesjogがやってきた。Charlesjogと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

Charlesjogは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るRichardNomが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。何を思ったのか箱入り娘の話しをはじめた。

もう少しかいつまんで話してもらいたいものだ。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るJoshuaAxoraが入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。JoshuaAxoraはカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

自虐的ジョークがお得意のようだ。

大分夜も遅くなった頃、またJeffreytwitsがやってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。Jeffreytwitsは小生を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

小生はその時Jeffreytwitsの殺意を確かに感じた・・・。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るJosephCrokyが入ってきた。JosephCrokyというふざけた名前の男だ。荒ぶる魂を押さえつける事が出来ないのか小生にそれをぶつけてきた。

男には二度と口を開かないでもらいたい。

大分夜も遅くなった頃、割とよく来るRogerDibが入ってきた。腕に恋人の名前が彫ってあるらしい。・・別れた恋人のだが。バーボングラスをみつめながら、つぶやきはじめた。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のMarionGorがいつものように入ってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。MarionGorは今の仕事のスリを辞めたいというような話をしてきた。

口を開けば愚痴しか言わない。

大分夜も遅くなった頃、またCharlesjogがやってきた。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。マドンナから教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

大分夜も遅くなった頃、またJeffreytwitsがやってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。Jeffreytwitsはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

そう言いながらも目線は先ほど店に入ってきたコギャルに釘付けである。

大分夜も遅くなった頃、この店の常連のMarionGorがいつものように入ってきた。MarionGorというふざけた名前の男だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの男だ。